子育て支援・次世代育成支援フォーラム
2004年12月12日
社会保障給付費の97%が高齢者に使われ、児童・家庭にはたったの3%。対GDP率は先進国で最低――。大阪人間科学大学で開かれたフォーラム「安心して子どもを生み育てられる子育て支援・次世代育成支援を!」に参加しました。主催は『こころの子育てインターねっと関西』、保育・子育ての環境づくりを進める会。講師陣もこの分野の第一人者ぞろいです。
基調講演は「総合施設・次世代育成をめぐる国の施策の動向」(大阪市大教授 山縣文治氏)ほか。後半の分科会は、体が6つほしいほど迷った末、保育・教育のあり方と子育て支援を考える会へ。保育所運営費の一般財源化、加速する民営化、幼保一元化(総合施設)などについて、保育園や幼稚園関係者からそれぞれの事情と思いを聞けました。
コーディネーターの山縣氏はわたしが記者時代から注目していた保育施策などの研究者で、自治体の民営化委員として今や“引っ張りだこ”。「保育ニーズの多様化や待機解消にこたえるための民営化には協力するが、財政改革のためなら協力しない」と明言されています(たしか宝塚市は断られたはず・・・)。
子どもの育ちからみて望ましくない施策として、Y 市が力を入れる駅前保育室の例も登場。やっぱり・・・総務常任委員会の視察帰りに新幹線のホームから見え、目がテンになった、それでした。
★確認できたこと
1.総合施設の設置基準は、各項目で幼稚園と保育所のゆるい方の基準が採用される(→質は下がる)
2.認証保育所(宝塚市では指定保育所)に頼る保育施策は保育の水準を落とす
3.保護者を参加させない民営化は失敗する
頼もしいのは、うちの子ども室が来ていたことです!