政策サイクルと議会成熟度評価
2023年10月01日
(公財)日本生産性本部が開催する第1回「政策サイクル推進地方議会フォーラム」報告会にオンラインで参加しました。テーマは「住民価値を創造する地方議会へ ~議会からの政策サイクルと成熟度評価の意義」。
「地方議会習熟度評価モデル」は、議会改革を議会活動の最終的な到達点である住民福祉の向上につなげていくこと、 議会改革のバージョンアップをはかること、 従来の議会評価に見られた課題を克服することを目的として2020年に開発されました。住民を起点とする政策立案・提言や議案審査、執行機関の監視活動、議会からの政策サイクルの作動による議会の価値創造プロセスに焦点をあて、 機関としての議会を包括的に評価することをめざしています。※「議会プロフィール」「成熟度評価」の2つのツールで構成。
北川正恭・早稲田大学名誉教授は、基調講演「善政競争できる地方議会をめざす」で、地方議会が長らく単なる監視機能と貶められてきたこと、「民意の反映機関」として議員間討議を踏まえて積極的に政策提案していく必要性を強調、評価モデルの導入で首長と議会の善政競争の輪が広がってほしいと括られました。
江藤俊昭・大正大学社会共生学部教授は、「政策に強い議会とは――議会からの政策サイクルの意義とそのバージョンアップ」をテーマに課題提起。「住民自治の根幹」としての議会を作動させる意義と、地域経営の本丸である総合計画や財政にも関わり、4年間の通任期での活動を展開する必要性を訴えられました。(続く)