教育委員の任命同意をめぐって
2018年09月03日
後任の教育委員として市長が任命しようとする望月昭氏は、漫画家・細川貂々(てんてん)さんのパートナーです。任期1カ月足らず。前委員の問題を引きずったまま。なぜこの人なのか。総務常任委員会では、選任のあり方をめぐって質疑が行われました。
細川貂々といえば、「ツレがうつになりまして。」。IT企業で勤務中にうつ病を発症した夫との闘病生活を描いたコミックエッセーはベストセラーになりました。それが故に、委員会では「ツレ」の方の健康状態にふれる質疑が相次ぎ、傍聴の私はハラハラ・・・。
そもそも、中川市長が氏を推す理由として「帰国子女でいじめを受け、仕事でうつ病になり、苦しい思いをされた経験から…」などとアピールされるから、議員としては“懸念”を払拭しておかねばならなくなる。いじめや心の問題は重要な教育課題ですが、教育委員にふさわしいと繰り返される理由が尾木ママのような専門性ではなく、ご自身の「しんどい経験」で、「今後しんどくなればフォローする、相談してもらう」と言われると、ちょっと首をかしげたくなります。
教育委員会は教育長と4人の委員による合議制の行政機関。自治体の教育のあり方を決めていく重要なところで、守備範囲は学校教育のほか、社会教育、スポーツ、文化・芸術等まで広きにわたります。
委員は非常勤の特別職で、報酬は月額16万5700円。本市では現在、教育長が元小学校長、委員はジャーナリスト、医師、弁護士、そして元々は「保護者枠」で選ばれた生花店のオーナーが務めていました。(続く)